情けない話
2010年3月14日(日)23:35:35井口 秀実 コメント(2) »
ドイツからの大切なお客様を出迎えに、到着が早まることもあろうと、念の為に、早めに空港で待機。
空港のロビーは、香港からのフライトを出迎える人々と併せ、通関を済ませた日本人、中国人、台湾人などが続々と出て来て、ごった返している。こう云う風景もいいなあと思いながら、さて、肝腎のお客様は一向に出て来る気配がない。その内、さっきまでロビーを騒がしていた人達も一人、二人といなくなり、遂には自分一人になってしまった。「まだいますよね?」と出口係に訊くと、「まだいるようです」と。
そして、更に十数分。早めにと来たのは良いものの、既に1時間以上経過、人っ子一人いなくなってから20分は経っている、その時。出口の向こうから空港の役人らしき人が出て来て、「井口さんですか?お客様が・・・。」と、中に誘導された。そこには如何ともし難い顔をした彼が数人の役人に囲まれて、立ち往生していた。
「Oh…. Iguchi-san!」と破顔一笑。彼にとっては仏のように見えたかも知れない。
話を聞くと、持参した商品サンプルの関税が払えないのだと言う。到着したのは9時。だが、既に(そんなに早く!)両替店は閉まっていて、持ち合わせのない日本円に換えることも出来ない。ユーロで払うがどうだ、10ユーロ・おつりは要らないからと聞いても、「日本円でなければダメだ」と。彼としては、独力で解決すべく最後まで交渉を試みていたらしいが、万事休す。
「初めての福岡。当然、印象は悪いよね?」 こんな冗談を言いながら、空港を後に、ホテルに向かった次第。
その関税の額はたった7百円。数人の役人が、「日本円でなければダメだ」と、何の有効策も打てないまま、時間だけを浪費している風景。一人が100円カンパすれば、誰かが「じゃ、私が出しましょう」と言ってくれれば、或いは、「立て替えておきますから、お帰りの時に」と言ってあげれば、。。。。 そんな面倒臭いことでなく、誰かがポケットからお金を出して、貰ったユーロは翌日換金すれば、何の問題もなく解決し得た筈なのに、どうしてそう云ったことを臨機応変に出来ないのだろう。彼らは多分超過手当ても貰っているのではなかろうか?その出所は我々の税金。無駄遣いとしか言いようがない。
彼は、間違いなく、「先進国・日本」の印象を悪くしたに違いない。自分にも外国に行った時の最初の経験の良し悪しで印象が良い国と悪い国がある。
こう云う状況での対応が仕組みが出来る国にならなければ、観光立国云々も絵に描いた餅だろう。大袈裟に言えば、日本の国際性・政治や行政の後進性が問われるエピソード、その感を強くした一夜の出来事だった。
こんなことがあって、帰宅したのは23時少し前。こっちだって、融通の利かない日本の役人への印象は間違いなく更に悪くなっている。でも、そのお陰で、明日のミーティングは盛り上がるだろうな。

