菓子と工学
2010年5月4日(火)15:26:10井口 秀実 コメント(2) »
前回記事から随分と日が空いてしまい、嫁にまた怒られそう・・・。
ゴールデンウィークはどこにも出掛けず、大正解。何せ、快晴と云うのか猛暑の始まりと云うのか、然も、どこもかしこも人出の多い、また大渋滞のこんな日は、家で静かに音楽を聴いたり、本を読んでいるに限る。(トシヨリだなぁ。。。)
前号は「和菓子と真空管アンプの関係」と題したので、その勢い(?)で今回もお菓子と行こう。
私の友人に(社会の大先輩なので、友人と呼んだら失礼とは重々承知の上で、ここはお許し頂こう)、吉江浩一さんと云う方がいる。NPO法人「コアネット」は、吉江さんのように、嘗て企業のエンジニアだった方々が中心に、中小企業の支援や子供たちのキャリア教育などを行っていて、エレキットの商品も教材として活用して下さっている。http://www.core-net.org/
吉江さんとは、3年前、経団連が支援している、(高校生のための)「次世代リーダー養成塾」(http://leaderjuku.jp/)に互いに講師として出向いた時に知り合った。以来、何となくケミストリーが合うので、親しくお付き合いさせて頂いている。
福井出身、阪大の工学部(機械工学)を卒業して、トヨタの設計部長などを歴任されたモノづくりのエキスパートだが、この方の趣味は何とケーキ作り!トヨタ勤務中から30年近く、「性懲りもなく」ケーキ作りの面白さに嵌ったしまったと言う。この方の著した「菓子工学概論」が面白い。美味しいケーキ、パイ、シュークリーム、クレープなどを作るための「技術」の手解きである。昔懐かしい「ボイル・シャルルの法則」などが出て来て、なるほど工学的には納得させられてしまう。(笑)
リタイア後、趣味として「技術屋ならではのこだわりのケーキ造り」を元に、念願の「ケーキ製造販売会社」を設立。2001年設立時の趣意書に拠れば、「自動車ボディーの車体、儀装機能部品、国産第1号のシートリクライニング装置、リバーシブルキーの設計に始まり、燃料タンクの製造会社で世界に冠たる安全なタンクの開発等、27件にのぼる特許を取得するなど、40余年の自動車の設計、製造で叩き込まれた」精神・知識・経験を活かし、「菓子作りに新風を吹き込みたいと思った」そうである。
が、ケーキ作りだけでなく、料理の腕も素晴らしい。昨年末にコアネットの忘年会(蕎麦打ち)に参加させて頂いた時の料理は吉江さん特製。付いて来た家内も「美味しい!美味しい!」を連発していた。ケーキ職人でない時は、「よしえ亭」の主人となるらしい。「井口さん こんどおいでよ」とご招待を受けている。(料理工学概論は書かないのかな?)


(「蕎麦打ち会」で。「本日の料理」のお品書きを解説中の吉江さん)
定番品のクレープ・シュゼットやオレンジケーキ・マーマレードは私も注文したことがあるが、お世辞でなく絶品だった。そして、つい最近、その吉江さんからご案内を頂戴した。定番品に加え、7月・8月頃に「オレンジピール」、年内に「チョコ・オレンジ」を商品化すべく奮闘中とのこと。満を持してと云うことらしい。楽しみだ。サンプルが出来たら、辛口意見を言わせて頂くこととしよう。(笑)
吉江さんも出前授業でシャルル・ボイルの法則を解説し乍らお菓子作りを教えてはどうだろう?
対象が何であれ、「モノ作り」は日本人の得意技だ(悲観論もよく聞くが・・・)。子供たちをモノ作りの世界に引っ張り込むには、難しいお話より、ゲーム機を使い乍らの授業より、よっぽど効果的ではないかと思う。
「菓子工学概論」のご興味のある方は、こちら。(↓)
http://www.orange-concert.com/

